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自動車用時計

長らくお預かりしていた「自動車用時計」の修理です。天真が折れていましたが、振り座が溶接で付いているようでしたので、入れホゾをしました。(人生初)
慎重に慎重に慎重に


1、まず、折れていない側の天真の長さ、太さをマイクロメーターで測定してメモします。
2、上ホゾの次の軸(逆テーパー部と本に書いてあります)の太さの穴を開けます(0.6ミリ)


このドリルの刃は超硬ですが、簡単に折れるため、中に折れ込んでは復旧できなくなるため、神経質にゆっくり掘り進みます。(冷や汗)3、大体、直径の2倍堀り、次に0.6ミリの材料を削りだし、中に叩いて入れます。(ぴったりに出来るまで、3本作りました)

4、すでに写真では完成しています。全部で5時間近くかかりました。
一度でもチャックから天真を外すと再度、天真をチャックし削ろうとしても精密旋盤ですが、振れますので、一発で完璧なサイズにする必要があります。ベテランの時計士なら、20分くらいで出来ると思います。

天真のサイズは、マイクロメーターで測定しますが、測定誤差もありますので、写真下のホゾサンプルをテンプ穴石に入れ、実測します。また、加工中の天真は、写真中ほどのホゾゲージで、仕上がり具合をチェックします。0.16ミリでした。0.16ミリあたりでは、12倍ルーペの限界でした。バイトが何処に当たっているか判らなくなります。髪の毛の太さよりまだ太いです。修行が必要です。無事、機械も動き、よい年が越せそうです。

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